体幹トレーニングの効果
あらゆる動きの出発点は体幹から始まります。
サッカーであれば、キックやターン、走りなどは、体幹から生まれた力が手足へと伝わっていきます。
たとえば、サッカーのキックひとつとっても、腸腰筋などの腹部のインナーマッスルの働きが、その力強さを大きく左右します。
本当かどうかわかりませんが、クリスティアーノ・ロナウドが腹筋3,000回を日課にしているのは、見た目を美しくするためだけではなく、キック力や走力を向上させるという意味合いもあるのでしょう。
また、体幹トレーニングによって、体幹部の深い筋肉であるインナーマッスルを強化し、安定したブレない体をつくり上げることができます。
サッカーでは、常に動いている中で片足で立っている瞬間が多く、しかも身体をぶつけあう局面も多いわけですが、その中でも体のバランスをとらなければいけません。
その時に体幹を使って体を支えることが重要です。
体幹を鍛えることによって、不安定な姿勢の中でも、体のバランスを取りながら、自分の体を自分の思い通りにコントロールできるようになります。
長友佑都の体幹
サッカーで体幹を鍛えている選手としては、インテルの長友佑都選手が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。
長友選手は、2007年、大学生でFC東京の強化指定選手だった時に、FC東京のトレーナーを務めていた木場克己氏からの指導を受けて、本格的な体幹トレーニングを始めました。
当時、長友選手は腰痛、ヘルニア、脊椎分離症など、腰に多くの障害を持っていました。
もともと腹筋や背筋そのものは強かったのですが、ひねる筋肉が硬くて弱かったので、まずストレッチから始めて柔軟性を高め、次に強い体幹を作って腰痛を解消することを目指しました。
その後、腰痛が再発しなかったため、よりパフォーマンスアップするための体幹トレーニングに取り組みます。
さらに、チーム以外でも自主的にトレーニングに取り組むことで、より体幹が安定し、現在のように当たり負けしない強さ、動き出しの素早さが備わるようになったのです。
ちなみに、木場克己氏は、現在、長友選手を始め、なでしこジャパンの大儀見優季選手など、多くのプロアスリートのパーソナルトレーナーを務めています。
体幹トレーニングの基本メニュー
体幹トレーニングには数多くのメニューがありますが、その中でも小学生向けの基本メニューを紹介します。
なお、長友選手がプロになってから体幹トレーニングを始めたことからも分かるように、体幹トレーニングは成長期が止まってからでも間に合います。
基本的に、小学生年代ではサッカーのスキルアップをメインに取り組むべきですが、バランス感覚を身につけるためにも、体幹トレーニングを週2〜3回位はやっておいたほうがよいでしょう。
いずれも室内で一人でもできる練習方法ですが、ダイエットやシェイプアップ、メタボ対策にもなりますので、親も子供と一緒に取り組むことをおすすめします。
なお、筋肉自体に柔軟性を持たせて、より効果的にするためにはストレッチとセットで行う必要があります。必ず事前にストレッチをしておきましょう。
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