インステップキックの蹴り方
インステップキックはキックの中でも最も強く遠くへボールを飛ばせます。
そのため、ミドルシュートやロングパス、ディフェンスの際の大きなクリアなどでよく使われます。
高校年代からプロでは、インサイドキックの次に試合中に使われる機会の多いキックですが、小学生年代ではもっとも多用され、その比率は5割以上とも言われています。
ちなみに、どの年代でもインステップキックとインサイドキックが試合中に使われる比率は約9割を占めています。
インステップキックの蹴り方ですが、足首をまっすぐ伸ばした状態でしっかりと固めて、足の甲でボールの中心を捉えて蹴ります。
走るフォームに近く、体の自然な動きから無理なく打てるので、ボールにパワーを伝えやすいという特性があります。
ただし、インサイドキックに比べるとボールに当たる面積が狭い分、インパクトの瞬間に当たりが少しでもずれると、ボールは狙った方向から大きく外れた所へ飛んでしまいます。
そのため、ワールドカップレベルでもインサイドキックのパス成功率が約9割に対し、インステップキックでは5割ほどしかないというデータもあります。
体全体の動きが大きいぶん、軸がブレやすいので体幹の強さも必要になります。
このようにコントロールが難しい面はありますが、インステップキックは歩きや走りと体や足の向きが同じなので、小さな子供でも自然な感覚で身につけやすく、最初に覚えるキックとしておすすめです。
インステップキックのコツ
正確なインステップキックを蹴るには、いくつかのポイントがあります。
これらのポイントを意識して練習するとよいでしょう。
まっすぐ後ろからよりも、45度くらい斜めから入ったほうがバランスよく自然なフォームで蹴ることができます。
斜めの角度は個人差があるので、自分の入りやすい角度でよいでしょう。
軸足をボールの横にしっかりと踏み込みます。
軸足とボールとの距離は自分の蹴りやすい間隔で少しだけあけましょう。
キックの目標に向けて、まっすぐ軸足を向けることで、ボールの飛ぶ方向をコントロールしやすくなります。
蹴り足と対角線上にある軸足側の手を上げることで、全身のバランスがとれ体勢を崩さずに蹴ることができます。
足首がぷらんぷらんしていると、ボールに力が伝わらず、飛ぶ方向も定まりません。
つま先を下にむけて、足首を伸ばした状態でしっかりと固めます。
ボールを当てる面は、足の指と足の甲の骨の間くらいです。
足の甲でボールの中心を「押す」のではなく、「叩く」感覚で蹴ります。
ボールを当てた後は、フォロースルーまでまっすぐ足を振りぬきます。
インステップキックの練習方法
インステップキックの初歩的な練習方法としては、以下のようなものがあります。
リフティングの要領でインステップで蹴りあげる
リフティングの要領で、ボールを手から落としインステップで蹴り上げます。ボールが落ちてくるまでの間に両手でパチパチ叩き、ボールをキャッチしましょう。
手を叩く回数は徐々に増やして難易度をあげていくようにします。ゲーム感覚で楽しみながら、しっかりとインステップでボールを捉える練習になります。
また、ボールを回転させないことを意識すると、より効果的です。
マーカーの上にボールを置いてインステップキック
マーカーコーンの上にボールを置くと、地面をつま先で蹴る心配もなく簡単にボールを蹴ることができます。
初心者の子供が、地面にあるボールをしっかりインステップで捉える感覚を身につけるのに役立ちます。
交互にインステップパス
親子で3メートルほど距離をとり、お互いに手からボールを落とし、インステップで相手の胸元めがけてパスします。
浮き球をタイミングよくインステップで捉える感覚が身につきます。
難しいようなら、はじめのうちはワンバウンドさせてからでもいいでしょう。
パスされた方は、同じようにインステップでパスします。慣れてきたら、どんどん距離を長くしていきます。
また、適当な壁があれば1人で練習することもできるでしょう。
このような練習で、まずはインステップでボールの中心を捉えることに慣れると、その後の上達も早いでしょう。
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